その頻尿、女性特有?原因解明と最新治療ガイド―福岡薬院ひ尿器科コラム

「またトイレ?さっき行ったばかりなのに…」「夜中に何度も目が覚めてしまう」。そんな頻尿の悩み、抱えていませんか。特に女性は、体の構造やホルモンバランスの影響で頻尿になりやすいと言われます。でも、その症状、本当に「女性特有」なのでしょうか。そして、どんな治療法があるのでしょう。この記事では、泌尿器科の女性医師として、女性の頻尿の原因を詳しく解明し、今日からできる対策や最新の治療法まで、分かりやすくガイドします。もう一人で悩まず、快適な毎日を取り戻すための一歩を一緒に踏み出しましょう。

 1. なぜ?女性を悩ませる頻尿の背景

一般的に、日中の排尿回数が8回以上、夜間の排尿回数が2回以上ある場合を頻尿と考えます。ただ、これはあくまで目安。ご自身が「回数が多いな」「生活に支障が出ているな」と感じれば、それは受診を考えるサインかもしれません。

女性は男性に比べて尿道が短く直線的なため、細菌が膀胱に侵入しやすく膀胱炎を起こしやすい傾向があります。これが頻尿の一因となることもあります。また、妊娠や出産による骨盤底筋へのダメージ、更年期以降の女性ホルモン(エストロゲン)の減少は、膀胱や尿道の機能に影響を与え、頻尿や尿漏れを引き起こしやすくします。こうした点は、まさに「女性特有」の要因と言えるでしょう。さらに、ストレスや冷えなども自律神経のバランスを乱し、膀胱が過敏になることがあります。頻尿は、睡眠不足を招いたり、外出への不安から行動範囲が狭まったりと、生活の質(QOL)を大きく低下させるため、早めの対処が大切です。

2. 頻尿を引き起こす様々な原因とは

「頻尿」と一口に言っても、その背後には様々な原因が隠れています。自己判断は禁物。正確な診断に基づいた適切な治療が改善への近道です。

代表的な原因の一つが「過活動膀胱(OAB)」です。これは、膀胱に尿が十分に溜まっていないのに、膀胱が勝手に収縮してしまう病気。急に強い尿意を感じて我慢が難しくなる「尿意切迫感」が特徴で、頻尿や夜間頻尿、時には切迫性尿失禁を伴います。また、女性に多い「膀胱炎」も頻尿の主な原因。排尿時の痛みや残尿感を伴うことが多く、適切な抗菌薬治療が必要です。

診断が難しいケースとして「間質性膀胱炎」があります。膀胱の粘膜に原因不明の炎症が起こり、頻尿や膀胱の不快感、痛みを引き起こす慢性疾患です。通常の尿検査では異常が見つかりにくいため、専門的な検査が必要となることもあります。その他、子宮や膀胱などが下がってくる「骨盤臓器脱」も、膀胱を圧迫して頻尿の原因になることがあります。

もちろん、水分の摂りすぎや、コーヒー、紅茶、緑茶などのカフェイン、アルコールといった利尿作用のあるものの過剰摂取も頻尿につながります。また、ストレスや不安が原因でトイレが近くなる「心因性頻尿」も無視できません。まれに糖尿病や薬剤の副作用など、他の病気が原因となっている場合もあります。

3. 最新治療で頻尿は改善できる!

頻尿の原因は多岐にわたるため、治療法も様々です。大切なのは、専門医による正確な診断のもと、ご自身の状態に合った治療法を選択すること。諦めずに治療に取り組めば、症状の改善が期待できます。

まず基本となるのは「生活指導・行動療法」です。適切な水分摂取量を守り、利尿作用のある飲食物を控えること。排尿日誌をつけて自分の排尿パターンを把握し、計画的に排尿を行う「膀胱訓練」も有効です。骨盤底筋を鍛える「骨盤底筋トレーニング」、「電気刺激療法」は、尿漏れだけでなく頻尿の改善にも役立つことがあります。

当院(薬院ひ尿器科)では、個別のお部屋にて女性スタッフによるマンツーマン指導も行っております。自宅でも継続して行う必要がありますが平均3回程度にてトレーニングをマスターし尿漏れが改善する可能性があります。トレーニングは有料となりますが、お気軽にご相談ください。

次に「薬物療法」。過活動膀胱に対しては、膀胱の過敏な収縮を抑える「抗コリン薬」や、膀胱の容量を増やす「β3(ベータスリー)作動薬」などが用いられます。これらのお薬は、尿意切迫感や頻尿の回数を減らす効果が期待できます。副作用の少ない新しいタイプのお薬も開発されており、患者様の状態に合わせて選択します。膀胱炎の場合は、原因菌に合わせた抗菌薬による治療が中心です。

また、外科的治療(手術)にて治療する場合もあります。手術は侵襲性が低く数日間の入院が必要になります。手術の方法は両内股の付け根に5mm程度と膣に切開を加えて尿道の後ろにテープを挿入し尿道を支える方法です。

患者様の症状や生活習慣に合わせて複合的に治療を行います。

4. 女性の快適な毎日を取り戻そう

つらい頻尿の症状は、適切な治療によって改善できる可能性が十分にあります。「体質だから」「年のせいだから」と諦めないでください。まずは、その悩みを一人で抱え込まず、勇気を出して泌尿器科の専門医、特に女性の悩みに理解のある女性医師に相談してみましょう。

原因を特定し、貴女に合った治療法を見つけることが、快適な毎日を取り戻すための第一歩です。当院、薬院ひ尿器科では、女性泌専用の尿器科外来を設け、女性医師と女性スタッフが診療にあたっています。完全予約制で、安心して受診いただけます。

適切な治療を受ければ、トイレの心配から解放され、仕事や趣味、外出を心から楽しめるようになるはずです。あなたの笑顔を、私たちは全力でサポートします。